【京都国立博物館】IKENOBOYSのパフォーマンスを取材!いけばなの楽しみ方を教わった【2019年新春】

京都イベント

華道の家元である池坊が結成した、
華道男子グループ の「IKENOBOYS(イケノボーイズ)」さんの取材に行ってきました。
京都国立博物館で行われた新春を祝ういけばなパフォーマンスにお邪魔してきました。

  1. IKENOBOYSが2019年1月6日に京都国立博物館でいけばなパフォーマンス
    1. いけばなに対するそもそものイメージ
    2. 「自由に感じていい」というのは実はハードルが高い
  2. IKENOBOYSとは?どんなグループ?
    1. いけばなの魅力を伝えるイケメン=花をいけるメンズ集団
    2. さらにそもそも池坊とは?
    3. そんな、いけばなの歴史そのものと言ってもいいような団体である池坊が、 アイドルグループを結成した的なノリなワケらしいです。 で。そんなバックボーンを持つIKENOBOYSのパフォーマンスは華やか。 アイドル顔負けのお兄さんによって、花の意味やいけ方の意味、 何を思っていけているかなどを解説しつつ、実際に花がいけられていきます。 イケメンによるいけばなと言いつつ、いけばなの腕はもちろん折り紙付き。 ポップにパフォーマンスを行うからこそ実力は超一流
    4. 完成品が出てきてドン!じゃない楽しさ
    5. 受け売りでいけばなをなんちゃって解説
  3. あくまで見て楽しむのがいけばな
    1. 自由度の高い自由花
    2. 斬新な演出も
    3. いけばななのにビフォーアフターも楽しめる
    4. 加工された木も登場
    5. いろんな角度から作品を楽しむことも
    6. いけばな鑑賞デビューにぜひIKENOBOYS
    7. 最後に公式動画を貼るという保険のかけ方。笑
    8. 最後にスペシャルゲスト登場
  4. ま・と・め!
    1. 関連

IKENOBOYSが2019年1月6日に京都国立博物館でいけばなパフォーマンス

京都国立博物館でのいけばなパフォーマンスで取材を通して、
いけばなに対する考え方がちょっと変わったというか、
いけばなの楽しみ方が、ほんの少しだけわかりました。という感じ。

いけばなに対するそもそものイメージ

で。そもそもなんですが。
いけばな。どんなイメージです?
うーん。と。まぁいろいろあると思います。

そこで。とりあえず、まず僕のいけばなに対するイメージ。
ズバリ!
よくわからない。
です。

まぁ皆さん。大半がそうだと思います。

別に「怖い」とか「厳しそう」とまでは思いませんが、
とにかく「よく分からない」。
花の名前も、活けられている意図も、鑑賞の仕方も。
いろいろ「よく分からない」。

いけばなを見ても何というか「おぉー。…?…」という感じ。
どう感動したら良いかさえもよく分かってない。
それがいけばなに対する個人的かつ正直な見解です。

「自由に感じていい」というのは実はハードルが高い

っていうと「感じ方は自由。どう楽しんでもいい」って言われそうですが、
コレって実は言われた側は、かなりハードルが高い。
何というか自由度がありすぎて、判断基準や判定の仕方がわからない。

逆に。
例えば「この花には○○というイメージが込められています」って説明があると、
「なるほど。そうなのか!」や逆に「そう?そうは思えない」など、
判定の基準になって、見るのがグッと楽になります。

IKENOBOYSとは?どんなグループ?

で。今回取材させてもらったIKENOBOYSさん。

いけばなの魅力を伝えるイケメン=花をいけるメンズ集団

どういったグループかというと、
僕のようにいけばなとの向き合い方が分からない世代に、
いけばなの魅力を伝えるために、華道家元の池坊が結成したイケメン集団。

ちなみに池坊さんの公式見解によるとあくまで、イケメン=花をいけるメンズ。
ということらしく、見目麗しいの意味でのイケメンではないとのこと。
いや。十分にイケメンだとおもいますが。笑

そんな花をいけるメンズによる若手華道家男子7人グループ。それがIKENOBOYS。


これまでに多くの公共スペースやお店を華道で彩ってきたそうです。

さらにそもそも池坊とは?

で。さらにそもそも池坊ってのは…ってのは説明するまでもありませんが、念のため。


京都の六角堂の代々の僧侶が、本尊の如意輪観音に花を供えていたことにルーツを持ち、
室町時代から続く日本の華道家元。
天文年間(1532~1555年)に池坊専応が立花(りっか)を芸術の域まで高め「池坊専応口伝」を残し、
池坊専好(初代)が豊臣秀吉にその腕を認められ、華道を一気に世に広めた。
池坊 - Wikipedia

とザックリ、超ザックリ説明すると、そんな感じ。
ようは遥か昔から日本のいけばな界のトップオブザトップ。

そんな、いけばなの歴史そのものと言ってもいいような団体である池坊が、 アイドルグループを結成した的なノリなワケらしいです。 で。そんなバックボーンを持つIKENOBOYSのパフォーマンスは華やか。 アイドル顔負けのお兄さんによって、花の意味やいけ方の意味、 何を思っていけているかなどを解説しつつ、実際に花がいけられていきます。 イケメンによるいけばなと言いつつ、いけばなの腕はもちろん折り紙付き。 ポップにパフォーマンスを行うからこそ実力は超一流

って言うのもアレなくらい、そんなレベルじゃないらしいです。
こちらはIKENOBOYSのリーダー、アンソニーの愛称をもつ柿沢正一さん。

イケメンとあなどるなかれ。華道の先生に指導する資格を持っている実力者。

花の説明をしながら、鮮やかな手つきで「あれよあれよ」という間に、
花がドンドンいけられていきます。

完成品が出てきてドン!じゃない楽しさ

IKENOBOYSのパフォーマンスでは、いけばなが徐々に出来上がっていく様子の鑑賞が可能。
いけばなといえば、完成された状態で見るのが普通。

完成品だけ見せられると、漠然と「よく分からないという」というイメージになりがちなのに対して、
「ここはこう」、「これはこう」といける作業と並行して説明してもらえます。

そういった解説を受けることで、少しずつではありますがいけばなを理解しつつ見れるので、
「あー。いけばな面白いやん!」ってなります。
あんなクオリティの高い作品の感想が、そんなで大丈夫なんでしょうか?笑

受け売りでいけばなをなんちゃって解説

で。IKENOBOYSの完全受け売りで具体的ないけばなの解説を少し。
例えば、池坊ではいけばなの作品を一つの世界観や小さな宇宙と捉えているそうで、
その世界の中に陰と陽で構成するのを良しとする。もしくは基本となっているとのこと。
例えば、老いた木と若い蕾で、生命力の陰陽と言った感じ。

正直、それだけ言われてもピンと来ないケースもあると思いますが、
IKENOBOYSのパフォーマンスがなければ、そんな鑑賞法が存在していたことさえ、
知らないままだっただろうし、気づきの切っ掛けになると思います。

何というか、人が作った箱庭を見て楽しむみたいな感じでいいんでしょうか?
というか、知識ゼロの状態の僕が、
ここまで説明できるようになれるってスゴいイベントだと思います。

あくまで見て楽しむのがいけばな

と。ここまで若干難しめのことを言ってますが、
もっと単純に、もっといけばなを楽しんでいいと思います。

自由度の高い自由花

例えば、こちらの作品。

自由花(じゆうか)という作品様式。
立花(りっか)、生花(しょうか)とあわせた池坊の3つの作品スタイルの中で、
作品作りに制約がなく、表現の幅が広くエンタメ性が強いのが特徴。

今回のテーマは「飛躍」。

新年に新たなスタートをイメージした作品で、
極楽鳥花が飛び立つ様子がダイナミックに表現されています。

斬新な演出も

ちなみに作品の中で目立っている赤いラインは、赤柳、レッドウイローという植物。
この極楽鳥花との組み合わせで、マンガで言うところの効果線のような役割になっていて、
極楽鳥が飛ぶ軌跡のような線が表現されています。

さらにこの作品には、苔むした梅の古木が使われ、
エネルギッシュに飛び立っていく極楽鳥花と対照的な存在となっていて、
さっきの説明の生命力の陰陽の形となっています。

いけばななのにビフォーアフターも楽しめる

またIKENOBOYSのパフォーマンスを見る上で一つの楽しみとなるのが、
ビフォーアフターの楽しみ。
いける前のスタンバっている状態の花は整然と並べられ、
迫力や躍動感といった物はそんなに感じられません。

しかし、いけた後の花は、よりダイナミック、よりパワフルにといった感じ。
同じ花量とは思えないほどのボリュームアップしています。

加工された木も登場

また作品に力強さを与えている、この木は枝垂れ桑という木。

枝垂れという表現でわかるように、本来は枝が垂れ下がっているのが自然の状態。

その木を乾燥させて白く染色し、あえて逆転させていけることで、
上昇や力のイメージの素材として使用するなど、
自然の木々に手を加え、エンタメ性を高める工夫などもされているそうです。

いろんな角度から作品を楽しむことも

そうやって完成された作品は、一般的なイメージのいけばなよりもダイナミックで多面的。
正面からだけではなく色んな角度から作品を眺めることで、
自分だけのベストなアングルなんかも見つかったりします。

今回の作品の個人的なベストアングルはココ。

枯れ木の中から、不死鳥のように再生した、極楽鳥が飛び立って行ってるみたいに見えます。
たぶん、こんな楽しみ方もOKなんだと思います。

いけばな鑑賞デビューにぜひIKENOBOYS

と。こんな感じで紹介したIKENOBOYSによるパフォーマンス。
堅苦しいお作法とかもありませんし、いけばな鑑賞デビューに最適だと思います。
きっとあなたの想像以上に面白いと思います。

今回の記事にピッタリそうな本を見つけました。


Amazonで中を試し読みできますが、冒頭部分に、実は自由花はいけ方に制約がなく、
自由にどういけても良いと言われると逆にいけづらく、かえって難しいと書いてありました。
鑑賞する側もそうですが、いける側もそうなんですね。自由ってなかなか大変。笑

で。ちなみに。
IKENOBOYSのいけばなパフォーマンス、いけばなの理解を深めるってだけでなく、
もちろんイケメン目当てで行くのもアリだと思います。
ただし花の説明を聞いているうちに、解説に夢中になったりして、
いい意味で、イケメンかどうか気にならなくなったりもすると思います。

最後に公式動画を貼るという保険のかけ方。笑

ホントかな?ちょっと不安。
公式のいけばなの鑑賞法の動画があったので、
3つのスタイルのそれぞれの楽しみ方を貼っておきます。笑

いけばな鑑賞方法(立花編)

いけばな鑑賞方法(生花編)

いけばな鑑賞方法(自由花編)

これでも何も問題はないハズ!笑

最後にスペシャルゲスト登場

そういえば。サムネで豪快に出オチしてますが、
イベントの最後には、会場となっている京都国立博物館の公式キャラクターでありトラりんも登場。

イケメン3人衆となって撮影に応じてました。

ま・と・め!

華道の家元である池坊が結成した華道男子グループ「IKENOBOYS」が、
1月6日に京都国立博物館でいけばなパフォーマンス

いけばなの作品では一つの世界や宇宙を構成。
その世界の中に陰と陽が存在する。

池坊のいけばなには自由花(じゆうか)、立花(りっか)、生花(しょうか)と、
3つの作品スタイルがある。

自由花では、木の本来の育ち方に縛られない作品展開や木の加工も行われている。

トラりんイケメン。笑

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